「介護福祉士実務者研修」とは?
「介護福祉士実務者研修」の資格を取得して、どんなメリットがあるのでしょうか。
ご紹介します!
まずは、「介護福祉士実務者研修」とは?
介護職員として働くうえで必要な介護過程の展開や認知症等について学ぶことができ、介護の専門家としてのスキルを磨くことができる講座です。より質の高い介護サービスを提供するために、実践的な知識と技術の習得を目的としています。実務者研修は、介護福祉士国家試験を受験するために必ず受講しなければならない講座となります。研修の受講資格はありませんので、現在介護の資格がない方や、介護の経験がまったくない方も受講可能です。
【介護福祉士実務者研修で学べること】
介護の基本から社会保障制度、コミュニケーション技術など、より質の高い介護を行うための知識が身につきます。「たん吸引」や「経管栄養」などの医療的ケアの基礎的な知識とスキルも学ぶことができます。
取得にかかる期間は?
介護福祉士実務者研修は450時間の受講が必要となります。すでに介護の資格を持っている方は、保有する資格によって科目が免除され、受講時間や受講期間が短くなります。介護職員初任者研修・ホームヘルパー2級修了者は130時間、ホームヘルパー1級修了者は355時間、介護職員基礎研修修了者は400時間が免除となります。
取得にかかる費用は?
次に費用ですが、スクールによってかなり差があります。7万円代~15万円代と価格差がありますので、事前にしっかり調べてから通いたいところ。費用だけでなく、講師はどんな人か、実技の人数体制はどうか、スクールの雰囲気はどうか、などもスクールを決める際には見ておきたいですね。資格取得によっても価格が変わってきますので、事前に問い合わせて比較してみることもよいでしょう。
介護福祉士実務者研修の資格のメリットは?
介護福祉士実務者研修を取得することで得られるメリットをご紹介します。
〇信頼獲得・給料アップが見込めます
実務者研修を修了することで、介護の実務的な知識がある証明となり周りからの信頼が得やすくなります。熱意をアピールできるため、就職転職にも有利!介護の仕事に関しては、経験があっても無資格という方よりも、経験は浅くても資格があるという方のほうが重宝されやすい傾向にあります。無資格でも採用してくれるところはありますが、資格の有無が採用の分かれ道になることがあると念頭に考えておきましょう。
さらに、資格手当に反映している事業所も多いため、無資格と有資格とでは、有資格の方が給与額が多い傾向にあります。実務者研修を取得していると、正規雇用の場合は約3000円~10000円の資格手当が、時給の場合は、無資格よりも約30円~70円のアップが見込めることも。給与面に反映されるとあれば、資格を取得していて間違いはないでしょう♪
〇できる仕事が増えます
実務者研修終了後一定要件を満たすことで、これまで医療行為として医師や看護師しかできなかった、たん吸引や経管栄養などの医療行為を行うことができるようになります。病院に限らず高齢者が多い介護施設によって、たん吸引などを実施しなければならない場合があります。今後も高齢者は増加していくと言われており、実務者研修を修了していれば、自身の仕事の幅も広がると考えられるでしょう。
〇サービス提供責任者(サ責)の要件を満たします
サービス提供責任者になるには、原則として実務者研修を修了することが条件とされています。サービス提供責任者とは、介護プランをもとに介護サービスの計画を立てたり、ヘルパーへ指導を行ったりすることが主な仕事で、介護保険法で定められた正式な職業名です。介護施設に配置が義務づけられている職業となっているため、介護分野に必要不可欠な存在で需要も高まっています。なかでも訪問介護事業所では、実務者研修資格を持っていないサービス提供責任者が在籍していると介護報酬が減ってしまい、売り上げが減少します。その面も含め、実務者研修修了者はとても貴重な存在だと言えます。
〇介護福祉士の受験資格になります
2016年以降、介護福祉士試験から実技試験が廃止になりました。実務経験ルートで介護福祉士を受験する場合は、実務経験3年以上に加え実務者研修修了が必要となります。介護福祉士以外でもケアマネージャー(介護支援専門員)、認定介護福祉士を目指す為にも、実務者研修は必要な資格です。
高齢化が進む現在、実務者研修修了者は大変貴重な存在であり取得して損はありません。ぜひ、介護福祉士実務者研修の資格取得を考えてみてはいかがですか?